慢性疲労症候群
- 突然原因不明の全身倦怠感がでた
- 頭痛、筋肉痛、関節痛 脱力感などがある
- 長く疲労感が続く
- 思考力・集中力の低下
- 筋力低下を感じる
慢性疲労症候群とは?
慢性疲労症候群(CFS)は、疲労感が長期間続き、休息や睡眠を取っても回復しない状態を指します。特に、日常的な活動をすることが非常に難しく、しばしば仕事や家庭生活にも大きな支障をきたします。以下のような症状が特徴的です:
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持続的な疲労感
体を休めても疲れが取れない、長期間続く深刻な疲労感が特徴です。 -
睡眠障害
睡眠を十分にとっても、質の良い睡眠が取れないため、朝起きても疲れを感じることが多いです。 -
筋肉痛や関節痛
特に原因が分からない筋肉や関節の痛みが生じることがあります。 -
集中力や記憶力の低下
疲れや集中力の欠如が続き、仕事や学業、家事が思うように進まなくなることがあります。 -
頭痛や喉の痛み、発熱感
頭痛、喉の痛み、または軽い発熱感が持続することもあります。 -
ストレス感やうつ状態
慢性的な疲労感から、精神的にも辛く感じ、うつ症状を感じることがあります。
これらの症状が6ヶ月以上続くことが、慢性疲労症候群の診断基準となります。多くの患者様が、医師の診断を受けた後も症状の改善が見られず、生活の質が低下していきます。
原因
慢性疲労症候群の原因
慢性疲労症候群の正確な原因はまだ解明されていませんが、以下のような要因が関与していると考えられています:
1. ウイルスや感染症
過去に風邪やインフルエンザ、エプスタイン・バーウイルス(EBV)などの感染症にかかった後に発症するケースがあります。免疫系の異常反応が関与しているとされています。
2. 自律神経の乱れ
自律神経は体内のさまざまな機能を調整していますが、これが乱れるとエネルギー不足や体調不良を引き起こすことがあります。自律神経失調症が慢性疲労症候群と関連していることが示唆されています。
3. ホルモンバランスの乱れ
慢性疲労症候群は、ホルモンバランスが乱れることで発症することがあります。特にストレスホルモンであるコルチゾールの分泌異常が関与している可能性があります。
4. 心理的なストレスやトラウマ
長期間にわたる精神的なストレスやトラウマが慢性疲労症候群の引き金となることがあります。過剰なストレスは免疫系や神経系に影響を与え、症状を引き起こす可能性があります。
5. 遺伝的要因
慢性疲労症候群が家族内で発症することがあり、遺伝的要因が関連している可能性もあります。
アプローチ
鍼灸治療のアプローチ
鍼灸治療は、慢性疲労症候群の症状を軽減し、心身の調整を行うための効果的な治療法です。以下のような方法でアプローチします:
1. 自律神経のバランスを整える
慢性疲労症候群の原因の一つに自律神経の乱れがあります。鍼灸は自律神経の働きを調整し、交感神経と副交感神経のバランスを取り戻します。これにより、疲れやすさが軽減し、体調が整いやすくなります。
2. 血行促進とエネルギーの循環改善
鍼灸は血行を促進し、身体のエネルギー(気)の循環を改善します。血行が良くなることで、身体に酸素や栄養が行き渡り、疲れや痛みが和らぎます。
3. 免疫機能の強化
慢性疲労症候群の一因として免疫系の不調が考えられています。鍼灸は免疫機能を向上させ、体力を回復させる手助けをします。これにより、感染症後の疲労感や回復力が向上します。
4. ストレス緩和と精神的な安定
鍼灸は、ストレスを和らげるリラックス効果があります。精神的な疲れや緊張が軽減され、心身ともにリフレッシュできます。自律神経の調整と併せて、うつや不安感の軽減にも効果が期待できます。
5. 筋緊張の改善
ストレスを感じることにより筋肉が緊張状態になる部分があります。
顎まわり、首、肩、背中、脚 全体的に影響があります。筋肉の緊張状態が続くことでの疲労が取れない、神経が興奮している状況が続く、痛みなどがでることがあります。
鍼灸を行うことで筋肉の緊張を改善し血行を促進することで、疲れや痛みを和らげ、心身のリフレッシュを促進します。慢性疲労症候群でお悩みの方は、ぜひ当院の鍼灸治療をお試しください。
執筆者:鍼灸師 梶本駿輔