不眠症
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も目が覚める
- 眠りが浅い
- 日中眠たい
- 睡眠時間は取れているが質が悪い
不眠症とは?
不眠症は、睡眠の質や量に関する問題が長期間続く状態を指します。具体的には、以下のような症状が見られます。
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝早く目が覚めてその後眠れない
- 眠りが浅い
- 朝起きたときに疲れが取れていない
- 日中の強い眠気や集中力の低下
これらの症状が日常的に続くと、仕事や家庭生活、健康に支障をきたすことがあります。睡眠不足は、免疫力の低下や生活習慣病のリスクを高めることも知られています。
・日本人の5人に1人が「睡眠で休養がとれていない」「何らかの不眠がある」とされ国民病のひとつといえる
・加齢とともに不眠は増加し60歳以上の約3人に1人が睡眠問題で悩んでいる
・不眠そのものよりもむしろ「日中に不調が出現する」ことが問題
・睡眠時間や覚醒回数にこだわり過ぎず、休息をとれて、昼間の生活に支障がないことが重要
睡眠の種類
睡眠には種類があり、ノンレム睡眠とレム睡眠があります。
ノンレム睡眠 レム睡眠
眠りの深さ: 深い 浅い
大脳 : 休んでいる 休んでいない
筋肉 :軽い緊張状態 弛緩状態
眼球運動 :入眠時に遅い眼球運動 急速な眼球運動
自律神経系:副交感神経優位(リラックス) 不安定交感神経活動も見られる
目覚め : 悪い 良い
原因
不眠症の原因
不眠症の原因は一人ひとり異なり、主に以下のような要因が関係しています。
1. ストレスや不安
仕事のプレッシャー、家庭の問題、人間関係の悩みなど、精神的なストレスや不安が原因で、寝る時間になっても気持ちが高ぶって眠れないことがあります。
2. 自律神経の乱れ
自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが崩れると、寝つきが悪くなったり、深い眠りに入れなかったりします。特に、過剰なストレスや不安感が続くと、交感神経が優位になり、体が休まりにくくなります。
3. 生活習慣の乱れ
不規則な生活や、夜遅くまでスマートフォンを使うなど、睡眠環境が整っていない場合、質の高い睡眠を取ることが難しくなります。
4. 体調不良や病気
痛みや体調不良が原因で眠れない場合もあります。例えば、肩こりや腰痛など、身体的な不快感があると、寝つきが悪くなることがあります。
5. 加齢
加齢とともに、睡眠の質が低下することもあります。特に中高年齢の方では、寝付きが悪くなったり、夜中に目が覚めやすくなることがあります。
鍼灸施術
鍼灸のアプローチ
鍼灸治療は、タイプに応じて不眠症を改善します。
1. 自律神経の調整
自律神経のバランスを整えることが、不眠症の改善には非常に重要です。鍼灸治療では、ストレスを軽減し、副交感神経を優位にすることで、リラックスした状態を作り、寝つきが良くなります。
2. 血行促進
血行不良や循環の悪さも、眠りの質に影響を与える要因です。鍼灸は血行を促進し、身体全体の血液循環を改善することで、眠りやすい体調を作ります。
3. リラックス効果
鍼灸は、深いリラックス状態をもたらします。身体の緊張をほぐし、心地よい眠気を誘うため、眠りに入りやすくなります。寝る前に鍼灸を受けることで、ぐっすりとした睡眠を得ることができます。
4. 精神的な安定
ストレスや不安が原因で眠れない方には、鍼灸治療を通じて心身の調和を取り、リラックスした状態を作り出します。心が落ち着くことで、睡眠の質が向上します。
執筆者:鍼灸師 梶本駿輔