関節を鳴らすことによる身体への影響

2025年05月2日

こんにちは。 姫路坂口鍼灸整骨院花田院です。

今回は関節を鳴らすことによる身体への影響についてご紹介致します。

関節を「ならす」とは?

関節をポキポキ鳴らす行為は、指や首、背中などを動かしたときに「関節包(かんせつほう)」という部分に一時的な圧力の変化が起こり、気泡がはじけることで音が鳴る現象です。これは「キャビテーション」と呼ばれ、通常は一時的なもので大きな害はありません。

たとえば、指を引っ張ったり、首を回したりして鳴る音はこの現象によるものです。


関節をならすことの身体への影響

【一時的には問題ないことが多い】

健常な範囲で関節を鳴らすだけであれば、多くの場合は身体に悪影響を及ぼすことはありません。音が鳴ること自体が問題ではなく、それに伴って痛みや違和感がある場合は注意が必要です。

【やりすぎは危険】

関節を頻繁に鳴らす癖がつくと、以下のようなリスクがあります。

  1. 靭帯や関節包への負担

     無理に力をかけて関節をならすと、関節を支えている靭帯や関節包を伸ばしてしまい、関節がゆるくなる「関節弛緩(しかん)」の原因になることがあります。これにより、関節の不安定感や慢性的な痛みにつながる場合もあります。

  2. 筋肉や神経への悪影響

     特に首や背中を勢いよく鳴らすと、周囲の筋肉や神経に急な刺激が加わり、頭痛やめまい、しびれなどが起こるリスクがあります。

  3. 関節の変形リスク(長期的)

     日常的に強く鳴らす癖が長期間続くと、関節に微細な損傷が積み重なり、将来的な関節の変形や炎症の原因になることも否定できません。


整骨院での対応と考え方

整骨院では、「音を鳴らす」こと自体を目的に施術することはありません。施術中に関節が自然に鳴ることはありますが、それは筋肉や関節の可動域を正常に戻す過程の副産物です。

整骨院の目的は「調整と機能改善」

  1. 筋肉の緊張をほぐす

     筋肉の硬さやバランスの悪さが原因で関節がうまく動かない場合、手技で緩めて動きやすくします。

  2. 関節の可動域を改善

     固くなった関節には、無理のない範囲で動きをつけることで本来の動きを取り戻します。

  3. バランスの修正(骨格・姿勢)

     骨盤や背骨などのゆがみを調整することで、関節にかかる負担を減らします。

※整骨院での矯正は、医学的な知識と技術にもとづいて行われており、安全性に配慮したものです。


関節をならすクセがある人へのアドバイス

  • 無理に鳴らすのは控える

     気持ちよさやクセで関節を無理に鳴らすのは避けましょう。習慣になるとやめにくくなり、知らず知らずに関節に負担をかけることがあります。

  • 姿勢や体のバランスを見直す

     関節を鳴らしたくなる背景には、筋肉のこりや関節の動きにくさがあることが多いです。その根本を整骨院で調整するのが効果的です。

  • 痛みがあるなら専門家に相談を

     関節を鳴らすときに痛みやしびれがある場合は、自己判断せず整骨院や整形外科で診てもらいましょう。

お身体でお悩みの方は是非当院にご相談下さい。